「人は何で生きるか」トルストイ民話集、中村白葉訳、岩波文庫、1932年第一刷、1985年に50刷というからかなりの発行部数といってよいだろう。
今日は閑話休題、である。トルストイの本にはいろんな民話風の話が多い。という事は彼は民話というものを聞き集めていたのか?これには解説がついていた。彼のところには民話の語り手が居候していたようで(彼が呼んだのかもしれない、その辺りは詳しくわからず)ある。彼は民衆に分かりやすく平易でありかつ簡素単純でありそれが普遍的である、また生きていくために役に立つという芸術論がある。そのためにその種の民話を集めていたのかもしれない。またこの民話といってもその語られたままではないそうで、岩波文庫50ページほどの物語に一年もかけて修正、推敲したものだそうである。