二つの自由問題、近代化の人間的基礎

大塚久雄、近代化の人間的基礎、岩波書店、全集第8巻
(この本は筑摩書房刊であったが、大塚久雄著作集に第8巻に入った。)
大塚久雄は戦前戦後の経済史家として超有名。しかし大塚は終わったと言われて久しい。経済史もグローバル経済史であると言われ、資本主義発生史論のような問題意識がなくなってきたためとも思われるが、当時から近代主義者、イギリス基準の歴史観と批判され、また今は大塚の言説が戦前戦後で一貫していず、総力戦の戦時経済の旗振り役であったような批判もまたたびたび出てくる。
“二つの自由問題、近代化の人間的基礎” の続きを読む